占星術・心理術メモ

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不安への対処が裏目に出ないようにするには

森田療法という精神的な問題を治療するメソッドがあって、ネットで概要を読んだりしていた。まだそれについての本は読んでいない。

もしかしたら、神経質というワードはこの森田さんが広めたのかもしれない。神経質というのは大体否定的に使われる言葉だし、実際に精神的な問題、生活上の困難を引き起こすことが多い。

精神科医神田橋條治さんは、うつ病になるには才能がいるという言い方をしていたと思うが、うつ病になるにはある意味で脳を酷使する必要がある。これが神経質という素質と繋がっている。

大抵の人がいつの間にか忘れたり、そんなに気に留めないようなことを神経質の人は異常にこだわってしまう。その対象がネガティブなものであるとき、不安や恐れが増長されていく。

連想するのはヒーラーのダスカロスの本にあったエレメンタルという概念だ。エレメンタルとは思い描いたイメージであり、一度エレメンタルが生み出されると、それは消えることがない。だがおそらく、エレメンタルと距離を置くことはできる。エレメンタルが消えることがないということは、自分が何かイメージした時にその出どころは自分のイメージではないという可能性もある。何処かからやってきたエレメンタルにイメージを喚起されるということもあり得る。

そのイメージがいいものであればいいけど、否定的なものもかなり多いのではないか。

イメージに注意を向けると、それに対応するエレメンタルにエネルギーを注ぐようなもので、ますます強力になる。だからその支配から逃れるには無視するしかない。だが、無視しようと努力すればするほど、結局は意識しているということになる。だから、無理に忘れようとせずに、別の物事に集中することが推奨されている。眠ろうとすればするほど眠れなくなるのと同じだ。

森田療法では、恐れを抑え込もうとせずにそれがあることを認めるという「ありのまま」の姿勢を持つように教えられる。或いは恐れの対象から逃げずに立ち向かうこと。実際に経験してみると、恐れているほどのことは起こらないことの方が多いはずだ。なぜなら、恐れは増長したエレメンタルであって、実態を反映しているのではないからだ。

不安を抱いた時、人はそれを解消したいと思い、それについて考えてしまう。しかし考えれば考えるほど、不安感は強まり不安感の解消からはますます遠のく。

興味深いのは、このような「善を為そうとして悪を為す」という結果として裏目に出ることを人間はしてしまいがちだということだ。

「猫と女性は呼んでない時にやってくる」というのと同じように、押すといけないが引くといいというのと似ている。

これは数秘術でいう7の数字、或いはタロットカードの戦車の意味するところと重なっていて、願望したものを追いかけるが、決して対象にたどり着くことはできない。

こういう状況を乗り越えるために自己催眠のいろいろな手法があるのだが、義務教育では教えてくれない。